税理士法雑則
第七章 雑則
- 臨時の税務書類の作成等
第五十条 国税局長(地方税については、地方公共団体の長)は、租税の申告時期において、又はその管轄区域内に災害があつた場合その他特別の必要がある場合においては、申告者等の便宜を図るため、税理士又は税理士法人以外の者に対し、その申請により、二月以内の期間を限り、かつ、租税を指定して、無報酬で申告書等の作成及びこれに関連する課税標準等の計算に関する事項について相談に応ずることを許可することができる。ただし、その許可を受けることができる者は、地方公共団体の職員及び公益社団法人又は公益財団法人その他政令で定める法人その他の団体の役員又は職員に限るものとする。
2 第三十三条第二項及び第四項、第三十六条並びに第三十八条の規定は、前項の規定による許可を受けた者に準用する。
- 税理士業務を行う弁護士等
第五十一条 弁護士は、所属弁護士会を経て、国税局長に通知することにより、その国税局の管轄区域内において、随時、税理士業務を行うことができる。
2 前項の規定により税理士業務を行う弁護士は、税理士業務を行う範囲において、第一条、第三十条、第三十一条、第三十三条から第三十八条まで、第四十一条から第四十一条の三まで、第四十三条前段、第四十四条から第四十六条まで(これらの規定中税理士業務の禁止の処分に関する部分を除く。)、第四十七条、第四十八条、第五十四条及び第五十五条の規定の適用については、税理士とみなす。この場合において、第三十三条第三項及び第三十三条の二第三項中「税理士である旨その他財務省令で定める事項」とあるのは、「第五十一条第一項の規定による通知をした弁護士である旨及び同条第三項の規定による通知をした弁護士法人の業務として同項の業務を行う場合にはその法人の名称」とする。
3 弁護士法人(弁護士法 に規定する社員の全員が、第一項の規定により国税局長に通知している法人に限る。)は、所属弁護士会を経て、国税局長に通知することにより、その国税局の管轄区域内において、随時、税理士業務を行うことができる。
4 前項の規定により税理士業務を行う弁護士法人は、税理士業務を行う範囲において、第三十三条、第三十三条の二、第四十八条の十六(第三十九条の規定を準用する部分を除く。)、第四十八条の二十(税理士法人に対する解散の命令に関する部分を除く。)、第五十四条及び第五十五条の規定の適用については、税理士法人とみなす。
- 行政書士等が行う税務書類の作成
第五十一条の二 行政書士又は行政書士法人は、それぞれ行政書士又は行政書士法人の名称を用いて、他人の求めに応じ、ゴルフ場利用税、自動車税、軽自動車税、自動車取得税、事業所税その他政令で定める租税に関し税務書類の作成を業として行うことができる。
- 税理士業務の制限
第五十二条 税理士又は税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、税理士業務を行つてはならない。
- 名称の使用制限
第五十三条 税理士でない者は、税理士若しくは税理士事務所又はこれらに類似する名称を用いてはならない。
2 税理士法人でない者は、税理士法人又はこれに類似する名称を用いてはならない。
3 税理士会及び日本税理士会連合会でない団体は、税理士会若しくは日本税理士会連合会又はこれらに類似する名称を用いてはならない。
4 前三項の規定は、税理士又は税理士法人でない者並びに税理士会及び日本税理士会連合会でない団体が他の法律の規定により認められた名称を用いることを妨げるものと解してはならない。
- 税理士の使用人等の秘密を守る義務
第五十四条 税理士又は税理士法人の使用人その他の従業者は、正当な理由がなくて、税理士業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。税理士又は税理士法人の使用人その他の従業者でなくなつた後においても、また同様とする。
- 監督上の措置
第五十五条 国税庁長官は、税理士業務の適正な運営を確保するため必要があるときは、税理士又は税理士法人から報告を徴し、又は当該職員をして税理士又は税理士法人に質問し、若しくはその業務に関する帳簿書類を検査させることができる。
2 前項の規定による報告の徴取、質問又は検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第五十六条 削除
- 事務の委任
第五十七条 国税庁長官は、第五十五条第一項の規定によりその権限に属せしめられた事務を国税局長又は税務署長に取り扱わせることができる。
2 国税庁長官は、前項の規定により事務を国税局長又は税務署長に取り扱わせることとしたときは、その旨を告示しなければならない。